家族の記憶と我が家の相棒

夫は新しもの好きだった。
付き合ってから結婚するまでの3年間に、車を2回買い換えた。
娘が生まれるまでは2人乗りのスポーツカーで自由気ままにどこまでもドライブをした。
娘を妊娠したのを機に車の買い換えを考えるようになったが、スタイリッシュな車しか乗ってこなかった彼は当然ファミリーカーなど選択肢になく、
「なあ!これどうだ?」
と得意げに渡されたカタログは、今乗っている車種の最新モデルのものだった。その顔を見たら、拒否することなどできなかった。

団地の駐車場ではかなり目立ち、近所で持ち主を知らない人はいない車となっていた。
街を走っているだけで「あら、あそこのおうちの」なんてことも度々あったが、飽き性の夫が車を買い換えようと言うことはなかった。
それほどデザインと機能性に惚れ込んでいた。特になめらかな走り心地はどれだけ運転しても飽きないそうだ。

壊れては直し、壊れては直し、を繰り返し、修理費は購入額を優に超えた。今時流行らないマニュアル車だったが、18になると娘は当然のごとくマニュアルの免許を取り、親子で乗るようになった。
私もこの車を運転するのが夢だった、と照れくさそうに語った娘の顔は今でも覚えている。

そうして20年。一度だけ、車を手放そうと思ったことがある。一歩間違えば大きな事故となる故障が起きた。
だが、車はちゃんと走れるようになって帰ってきた。そのことで「まだ乗れる!」「直って良かった」とより愛着が湧くようになった。
娘は「私の子どもに運転させたい」なんて大きな夢まで描いている。我が家にこれ以上の車はないのかも知れない。娘のためにも、メンテナンスをしながらこれからも大切に乗っていきたい。

Long life design story

ラッセルホブス カフェケトル7410JPと
クラシックトースター13766JPが、
長年にわたりユーザーからの高い支持を得て、
今後もその価値を発揮し続けるであろうと考えられるデザインを
顕彰するグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。

Copyright © ラッセルホブス - Russell Hobbs - All rights reserved.

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